2022/6/10
もうひとつのムーミン谷 Season2
第20回「生きている色」
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2015年から始まったエッセイを、再録いたします。
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もうひとつのムーミン谷 Season2
~フィンランド暮らしの日々から~
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第20回「生きている色」
ずっと前からやってみたかったけれど、そのままになっていた小さな夢があった。フィンランドのさまざまな草花で、毛糸の草木染めをやってみること。編み物に夢中になって以来、自然と毛糸にもこだわるようになり、草木染めの毛糸と出合った。植物からもらった色には、何とも言えない、心をわしづかみにするような魅力があった。主張のつよい濃い色も、繊細な薄い色も、どれも色が生きていて、光の種類によって、見る者の目に映る色合いが変化する。だから「何色」と断定してカテゴライズするのが難しくて、あえて型に収まらない微妙なニュアンスを持つところが素敵だ。それはまるで、いろんな側面を持ち合わせている人間の性格のようだとも思う。それでもって、その色に名前をつけようとすると、その微妙さをうまく言葉で表現しようとして、想像力が搔き立てられる。
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◆高橋絵里香
1984年生まれ。北海道の中学を卒業後、単身でフィンランドに移り、2000年8月にロヴァニエミの高校に入学。4年間の留学を終え、2004年5月に同校を卒業。
現在はオウル大学にて、生物学を学んでいる。
著書には「青い光が見えたから」(講談社)、翻訳には「ムーミンキャラクター図鑑」(講談社)
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